アートプロデュース学科より
「作品が完成した!」それで終わりですか? アートはアーティストだけが作り上げるものではありません。ひとつの作品を一人でも多くの人たちにみてもらい、理解してもらい、楽しんでもらうためには、たくさんの人たちの手を経なければならないからです。

京都だけで、毎年2千人もの学生が芸術系の大学から卒業していきます。つまり、アーティストやデザイナーの卵が沢山生まれているということです。それにも拘らず、彼らや作品を世に出し、アートを広めるための人材を育てている大学はほとんど存在しません。アートプロデュース学科(通称ASP学科)では、「アートと社会を結ぶ」プロフェッショナルを育てることを目標としています。

人という動物は、ヒトのアイダと書いてはじめて「人間」となります。人間として生きるために欠かせないもの、それがコミュニケーションです。そして「生きる術」という語源をもつアートも、作品とそれをみる人の間に起こる、深淵で、すばらしいコミュニケーションなのです。

ASP学科では、人間、そしてアートに欠かせないコミュニケーションを大切にし、アートを媒介にして人々が集う、豊かなコミュニティを創造していきたいと考えています。

動物園のゾウの平均寿命は17歳。でも野生のゾウは平均56年間も生きる! 危険に囲まれて、自力でエサを確保しなければならないゾウが、安全で、エサももらえる環境にいるゾウより3倍も長生きする!なぜだろう?きっと、檻のなかにいるゾウより、野生のゾウのほうがもっと自由に生きられるから。生き延びるための直感や知恵を、たくさんの経験や失敗のなかから学びとっていくからでしょう。

ひとりひとりの学生が、想像力と創造力を駆使して、さまざまな事柄に自主的に挑戦し、そのなかから、生きるための知恵と、コミュニケーション能力を身につける。人と芸術を愛する「野生のゾウ」のサバイバル集団、それがASP学科です。