コンシェルジュとして働く

中山咲子
熊本県立第二高等学校美術科卒業→本学科15年度卒業→16年度〜株式会社楓工務店(コンシェルジュ)勤務

―現在の職業・活動について―
 私が勤めている楓工務店は、京都府南部・奈良県を中心に注文住宅(間取りから内装・外観すべてをお客様の要望に合わせて設計した家)の設計・施工を行っています。単に新しい家を売るのではなく「住まう人が笑顔になる暮らしを提案すること」を目標に掲げて、家づくりに取り組んでいます。私はその中で、コンシェルジュという部署に所属しています。私たちのところに相談に来られるお客様は、資金をどうやって準備するか、どこの土地を購入するのか、家族間の要望をどのように形にするのか…など家づくりに関する疑問・悩みを抱えている場合がほとんどです。そのため、現状を詳しくうかがったうえで、納得のいく決断をしていただけるよう選択肢の調査・検討をし、ご提案します。お客様との打合せを繰り返して家の細かい仕様までまとめたものを、実際に設計・施工を担当する部署へと取り次ぎ、最終的に家の引き渡しまでお客様をサポートするのがコンシェルジュの仕事です。他には、完成したお家の見学会などイベント企画・運営に関わる機会も多く、日々新しい経験の連続です。


―現在の仕事についたきっかけ―
 4回生の6月頃、就職情報サイトで偶然目に留まったのがきっかけでした。業界や業種には特にこだわりがなく、「色んな経歴の人が密に関わって、何かに取り組んでいるところで働きたい」という漠然とした思いで就職先を探していました。楓工務店は、建築を専門に学んできた人に限らず、農学部・文学部などさまざまな学部出身の若いスタッフを積極的に採用しています。専門外からの意見を積極的に取り入れて、家づくりをより良いものにしていこうとしている姿勢に惹かれて選考を受けました。入社後、毎日慣れない業務に追われていますが、年齢問わず意見を交わしながら、和気あいあいと過ごせて充実しています。


―ASP学科で学んだこと・生かされている経験―
 全ての授業が糧になっています。特にACOPでは、一つの作品を複数人でみながら対話をする中で、人の言葉をきくこと・人をみることがどれだけ難しく奥深いことかを痛感しました。今でもお客様との打合せのとき「なぜこの言葉を発したのだろう」「この表情はどういう意味なんだろう」と考えながら聞き、このお客様にとってよい暮らしとは何かを考察するよう心掛けています。また、アートプロデュース学科は教授と学生同士の距離がとても近く、ちょっとした変化にも誰かが気づいてそれを考察するのが日常でした。必要なときはアプローチをかけて、更に結果を考察するということの繰り返し。互いを放っておかない環境だったことで、私自身何度も折れそうになりつつも、結果的に助けられていました。人と関わることは苦手ですが「こんな関わり方もあるんだ」と4年間でたくさんの気づきを得て、苦手なりに極めたいと思うようになりました。試行錯誤の連続にもへこたれない精神が養われたのも、アートプロデュース学科だったからこそだと思います。


―学生のみなさんへ―
 悩むことも悩む暇もないくらい打ち込むことも、数えきれない位待ち受けています。それでも投げ出さずにやり切ったあと、みんなと食べるごはんは本当に美味しいです。この味をぜひ味わってください!

 


(2016/11 更新)