政治家になる

松嶋祐一郎
本学科08年度卒業→15年度4月〜目黒区議会議員

―現在の職業・活動について―
 卒業後、東京にある編集プロダクションに勤務していましたが、長時間労働やサービス残業で悩みました。昨今、「ブラック企業」という言葉が誕生し、人間をもののように使い捨てにする働かせ方が社会的な問題になる中で、会社時代の自分の苦しい経験は、いま自分一人の問題ではなく、多くの若い人たちが抱えている問題なのだということを知り、社会を変えたいという思いから政治活動を始めました。
 2015年4月の統一地方選挙で目黒区から立候補し、初当選しました。政治の仕事はわたしたちの生活全般にわたるもので、わたしたちのくらしと政治は切り離せない関係にあります。たとえば、芸術の問題でいえば、目黒区にも区立美術館がありますが、その運営をチェックするのも区議会議員の仕事です。社会教育やスポーツ、文化行事について、行政として質の高いものを提供するように区に提案し意見を出すこともできます。くらしの問題では、子どもには保育園の整備から学校の運営、現役世代へは区内業者の仕事づくりや融資の相談、若い世代への就労相談、高齢者へは介護の充実など、あらゆる世代の行政サービスを区民の立場でチェックし、実現させる仕事です。住民の住環境を守るために、区とゼネコンがともに進めている高層ビル建設や乱開発をチェックするのもわたしの重要な仕事のひとつです。


―ASP学科で学んだこと―
 わたしは、政治活動と芸術表現活動は同義だと考えています。生きることは表現することです。自分の考え、思い、理想を声にし、人に伝えることは政治も芸術も同じだと思います。
 わたしはわたしの生き方として政治を選択しましたが、本学で学んだ、表現すること、それを共有し、人に伝えるという活動は、まさにわたしの活動の原点になっています。とりわけアートプロデュース学科で行った政治と芸術についてのわたし自身の研究は、現在の自分の政治活動の大きな糧になっています。学科の先生方が、自分の問題意識に真摯に向き合ってくれ、たくさんの助言をいただいたことに感謝しています。

―ASP学科の在校生・これから入学されるみなさんへ―
 学生のときは、自由気ままにやらせてもらいました。自分が疑問に思ったり、知りたいと思ったことを、自由にとことん勉強できる環境が整っています。京都は大学が密集しているので、他大学に珍しい講義を聞きに行ったり、うちの大学にはない本を借りたりもできます。好奇心さえあればこんな楽しいところはないです。ARTZONEというギャラリーを使って自分で展覧会を企画し、オープニングパーティに俳優の井浦新さんを呼んでトークイベントをやったりしました。その気さえあればなんでもできるし、自由にのびのびと学べる環境が整っています。自分で関心のあることをとことんまで追及して、そのために大学や先生を利用して、これからの人生の糧にしてもらえればと思います。

 


(2015/9 更新)