大学院に進学する

佐伯香菜
山口県立山口中央高等学校 普通科卒業→本学科13年度卒業→14年度〜大阪市立大学大学院 創造都市研究科 修士課程→16年度〜gallery RYO勤務
※このインタビューは大阪市立大学大学院在籍当時に行われました。

―現在の職業・活動について―
 卒業論文執筆を通して、私には一つのことを多面的にみる力や現場での経験が不足していると感じ、大学院進学を決めました。そこで現在は、日中、研究分野と近い活動を行っているNPO法人でアルバイトをしながら、社会人向けの大学院に通っています。社会人向けの大学院を選んだのは、「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!……でも会議室で考えることも重要だ」という考えのもと、血の通った知識を得たいと考えたためです。
 大学院では、都市政策やまちづくりについて、社会人の方々と共に勉強をしています。大きな都市から小さな村までを、経済や観光、文化など多面的にみることで、このまちには、どんな政策、戦略が効果的なのかを日々学んでいます。年齢も職業もバラバラの方々と学ぶため、自分にない価値観やものの味方を知ることができ、より視野が広がります。
 仕事のほうでは、まちのイベントの運営や、まちづくりで不可欠となってきているNPO法人の設立・運営相談、学生や企業、行政と関わる企画の運営などを行っています。ここで働くことで、大学院での学びを実践に、実践での経験を大学院での学びに……という風に、相互作用が起きることを期待しています。


―ASP学科で学んだこと―
 対話型鑑賞を通してアート作品のナビゲイションの力を身につけたり(ACOP)、美術館について調査・分析をしたものをまとめて本にしたり(美術館調査)、展覧会づくりを企画から運営まで学んだり(ARTZONE、プロに学ぶ)、それらの学びを活かし2年かけて先生と仲間と共に1つの論文を書き上げたり(ゼミ)と、印象的な授業の一つひとつによって現在の私は構成されています。特にACOPやゼミでは、先生も学生も本気で向き合い、私が苦手なことで落ち込んでいると、「でもあなたにはこういう方法がある」と、自分の知らない自らの可能性に気付かせてくれました。逆境に出くわした時も立ち止まらずに意識を切り替え、「じゃあどうするか?」と考えるようになったことは、今でも役立っています。知識や技術は一人でも勉強して学ぶことが可能ですが、そういった根本の考え方は、自分一人で変えることは難しいでしょう。

―ASP学科の在校生・これから入学されるみなさんへ―
 誰にでも苦手な部分はあるけれど、そこに正面からぶつかるのではなく、色んな道を教えてくれる学科です。でも注意してほしいのは、様々な方法を気付かせてくれて、背中を押してくれても、結局、足を踏み出して歩いていくのは自分だということです。
 進むことも転ぶことも迷うこともせず、立ち止まっている人には、誰も、新たな道を教えることも、背中を押すことも出来ません。

 


(2016/06 更新)