アートNPOで働く
嘉原妙
兵庫県立津名高等学校[普通科]卒業→本学科07年度卒業→大阪市立大学大学院創造都市研究科→NPO法人 BEPPU PROJECT→15年度〜アーツカウンシル東京 勤務

※このインタビューはNPO法人 BEPPU PROJECT勤務当時に行われました。

 

―現在の職業・活動について―
 現在、私は、大分県別府市に所在するNPO法人 BEPPU PROJECTの代表アシスタントとして働いています。 BEPPUPROJECTは、「アートが持つ可能性を社会化し、多様な価値が共存する社会を創造する」というミッ ションを掲げ、アートと町や人をつなげていくことを前提に、この場所でしか体験できない事業立案や、様々 なセクター(行政、商工会、観光業、福祉分野、生涯学習、まちづくりNPOなど)との協働展開、それがもた らす交流人口の増加・多様化、継続的な人材育成を行なうことで次世代の地域の担い手育成をはかっています。 これらの事業を通じて別府らしい、この町でしか体験できないアートの実現を目指しています。
 具体的には、現代芸術の紹介や展覧会、イベントなどの開催、現代芸術・文化・教育に関する講演会の実施 を行なっています。また、商店街の遊休施設をリノベーションし、地域における芸術文化活動拠点の整備も行 なっています。仕事内容は多岐に渡りますが、アシスタントとして代表の業務サポートや組織運営に携わって います。3年に1度開催される国際芸術祭「別府現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』」では、キュレイタ ー、ディレクター、実行委員会という多種多様な方々と共に仕事をしています。


―ASP学科で学んだこと―
 福先生(現学科長)のACOP(エーコップ:ArtCommunicationProject)の授業を経験したことは、現在とても役立 っています。ACOPのナビゲーターをすることで、周りを注意深く見る観察力が養われたと思いますし、自分 の意見を伝えることの重要性も学ぶことができました。また、他者の意見を聞いて、何を伝えようとしている のか、相手の視点や考えを意識できるようになりました。
 私の仕事のフィールドは、地域、町なので、様々な考えや意見があります。それらの考えを尊重し、多様な 価値を共存させながら一つにまとめていくことがとても重要なので、ナビゲーターをする際に必要な「情報を 集約する」という経験(修行)が役立っていると思います。
 それ以外にも学生の時から、大学の外に出て、地域の人やアート関係のプロフェッショナルの人と一緒にプ ロジェクトを経験できたことは、とても刺激的で素晴らしい経験でした。それが、今の仕事にも繋がっている と思います。


―ASP学科の在校生・これから入学されるみなさんへ―
 迷ったらまず行動すること。動きながら考えること。これは、私がASP学科の在学時に学び、身につけてい ったことです。学生生活で、どうすればいいのか分からないということに、たくさん直面すると思います。で も、迷いながらも、分からないなりに行動するのがいいと思います。動き出すと徐々に解決のヒントが見えて くるということが、よくありました。
 やはり、自分のものさし(視点)を探求しつづけることが大事だと思います。それには、自分の目で見て、 しっかりと自分の中で考えること。そして、それを伝えようとしていくことが大事です。そこから、少しずつ 自分のものさし(視点)を構築して行ってください。他者に伝え、揺れ動かされて、そしてまた再構築してい く。この繰り返しが大事だと思います。


(2015/4更新)